2026年は「年収の壁」に関する大きな制度改正が予定されています。
特に注目されているのが、106万円の壁の撤廃です。
この記事では、2026年に予定されている年収の壁の最新改正情報をわかりやすく解説します。
扶養内で働き続けるべきか、それとも扶養を外れて働くべきか、あなたに最適な働き方を見つけるヒントをお届けします。
年収の壁2026年最新改正！
2026年の年収の壁に関する改正は、大きく分けて3つのポイントがあります。
まず1つ目は、税金の壁がさらに緩和される可能性があることです。
2025年1月から所得税の非課税枠は103万円から160万円に引き上げられましたが、2026年はさらに168万円または178万円への引き上げが検討されています。
自民党案では168万円、国民民主党案では178万円が提案されており、最終決定は2025年12月中旬の税制改正大綱で公表される予定です。
2つ目は、社会保険106万円の壁が2026年10月に撤廃されることです。
現在は従業員51人以上の企業で、週20時間以上勤務し、月額賃金8.8万円以上（年収106万円）の条件を満たすと社会保険加入対象となっています。
しかし2026年10月以降は、賃金要件が撤廃され、週20時間以上勤務すれば年収に関係なく加入対象になります。
これにより約200万人が新たに社会保険加入対象となる見込みです。
3つ目は、社会保険130万円の壁の運用が2026年4月から変更されることです。
現在は「今後1年間の収入見込み」で判定されるため、2〜3ヶ月連続で月収10.8万円を超えると扶養から外れる可能性がありました。
しかし2026年4月以降は「労働契約時点の想定年収」で判定されるようになり、契約上の年収が130万円未満なら繁忙期の一時的な収入増があっても扶養継続が可能になります。
年収の壁106万円撤廃で手取りはどう変わる？
2026年10月に106万円の壁が撤廃されると、手取りにどのような影響があるのでしょうか。
最も大きな変化は、週20時間以上働く場合は年収に関わらず社会保険料の負担が発生することです。
社会保険料は給与の約15%が本人負担となるため、一時的に手取りが減少します。
ただし、政府は新たに加入する労働者に対して3年間の負担軽減措置を実施します。
通常50%の本人負担を25%に軽減し、残り25%は事業主が負担しますが、その分は国が全額支援します。
この軽減措置により、社会保険加入による手取りの減少を緩和できます。
一方で、社会保険に加入することで将来の年金額が増加し、傷病手当金などの保障も充実します。
年収125万円程度で手取りが回復し、それ以上稼ぐと社会保険料を差し引いても手取りが増えていきます。
長期的に見れば、社会保険加入はメリットが大きいと言えるでしょう。
年収の壁を踏まえた2026年以降の最適な働き方！
2026年以降、年収の壁を踏まえた最適な働き方は、あなたの状況や目的によって異なります。
扶養内で働きたい場合は、目標年収を129万円以下に設定しましょう。
社会保険料の負担がなく、所得税・住民税もほぼかかりません。
ただし、月額10.8万円を超えないように調整し、交通費も130万円に含まれる点に注意が必要です。
将来の年金を増やしたい場合は、目標年収を160万円以上にすることをおすすめします。
厚生年金に加入することで将来の年金が増額され、傷病手当金などの保障も充実します。
2025年から160万円まで所得税が非課税になっているため、税負担を抑えながら働けます。
一時的に手取りが減る区間がありますが、年収125万円程度で回復します。
2026年10月以降は、新しい壁として「週20時間」が重要になります。
週20時間未満なら社会保険加入不要ですが、週20時間以上働く場合は年収に関わらず加入対象となります。
ただし130万円の壁は引き続き存在するため、配偶者の扶養に入りたい場合は130万円未満に抑える必要があります。
まとめ
2026年の年収の壁改正は、働き方に大きな影響を与える重要な制度変更です。
税金の壁は168万円または178万円への引き上げが検討されており、社会保険106万円の壁は2026年10月に撤廃されます。
また、130万円の壁は残りますが、2026年4月から契約ベースでの判定に変更され、一時的な収入増が扶養に影響しにくくなります。
大切なのは、税金の壁と社会保険の壁を分けて考えることです。
税金の壁は緩和されていますが、社会保険の壁（特に130万円）は依然として手取りに大きく影響します。
ご自身の働き方や家族構成、将来の計画に合わせて、最適な年収を選択してください。
2026年の制度改正を正しく理解し、賢く働きましょう！
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